アロマセラピーの歴史

香りとリラクゼーション

アロマテラピーという言葉が身近に聞かれるようになったのは、それほど昔のことではありません。
日本においては香水やお香な香り・臭いを使ったビジネス分野は数多く存在していましたが、それがリラクゼーションとして利用ができるということについてはつい最近まで知られていなかったのです。

日本でアロマテラピーが本格的に知られるようになったのは1996年に日本アロマテラピー協会が設立されたからのことで、さらに2005年に環境省が所轄する社団法人日本アロマ環境協会という団体ができたことにより日本でもアロマを使用するという特殊なスキルを用いる仕事が本格稼働をしていくことになりました。

しかしまだまだアロマに関する資格は公的なものとして存在はしておらず、複数の団体が独自の認定基準によってそれぞれにライセンスを発行しているのが実情です。
日本におけるアロマテラピーは、これからより発展していくことになる分野といえます。

海外のアロマテラピー事情

それでは海外ではどうかというと、まず世界でもトップクラスにアロマテラピーの技術が進んでいるのはフランスです。
世界で初めての調香師が登場したのもフランスとされており、化学的な調合により特定の香りを作り出す技術を開発しました。

また同じヨーロッパ地域にあるイギリスでは、伝統的にハーブを使用する文化が広く使われており、科学と自然とをうまく融合させた香りによる効能が研究されえるようになっていきました。

一方アジア地域でアロマテラピーが早くから登場していたのは中国です。
中国では伝統的な医学手法として東洋医学がありましたが、そのとき治療法として使用されていたものの一つに漢方があります。
漢方では特殊な植物である草花を用いて薬品として使用しますが、服用だけでなく塗布したり室内において香りを出すことにより同様の効果を得られるという技術が確立していきます。

日本での香りの歴史

日本に香りの文化が伝わったのは、そんな中国からの仏教の伝来でした。
仏教では祭壇にお香を炊いたり護摩を焚いたりする儀式が行われますが、このときに出る香りを宗教行事以外の目的で使用するようになっていったのです。

当時は現在のように毎日のように入浴するという習慣がありませんでしたので、源氏物語で描かれているように貴族たちは香を焚いては自分の体の臭いをごまかしていました。

その後時代は移り変わり、貴族文化から武士の文化へと変化はしましたが、香りを用いる文化は消えることなく別の形で市民生活の中に溶け込んでいくことになりました。

日本では季節の行事としてゆずやいちじく、よもぎやオオバコといった植物を使った儀式的なものがよくありますが、そのうちのいくつかはそれら植物の香りを利用したものとなっています。

寒い時期に入るゆず湯や菖蒲湯といったものも、広く考えればアロマテラピーと同じような効果を得ることができるものとなっており、学問として登場する以前から私たち日本人は自然にアロマテラピーをそれぞれ独自に行っていたというふうにも考えられます。